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国際会議GECの招待講演

国際会議 Gaseous Electronics Conference (GEC) の🔗第75回年会が、10月3日から、仙台で開催されます。 プラズマ源、プラズマの診断、シミュレーション、バイオテクノロジー、プラズマ化学、そして原子/分子のプロセスといった、工業の多岐にわたる分野 でアイデアを共有し、促進するために、プラズマの科学者と技術者が集まる特別な会合の機会となります。

VizGlow開発チームの、 Dr. Dmitry Levko による招待講演 "Development of validated fluorocarbon plasma chemistry for multi-dimensional modeling of semiconductor plasma etch processes" (半導体プラズマのエッチングプロセスの多次元モデリングのための、フルオロカーボンのプラズマの検証された化学反応の開発) が、10月6日 この会議の、プラズマエッチングのセッションで行われます。

この招待講演では、フルオロカーボンのプラズマの、反応メカニズムの開発と理解についての最新の進展が議論されます。 このメカニズムは、プラズマエッチングでの2つの重要な気体、 ペルフルオロシクロブタン(c-C4F8)とテトラフルオロメタン(CF4) を含みます。 メカニズムの開発と検証には、 包括的な有限反応レートの化学反応メカニズムと統合された、 自己無撞着な流体プラズマシミュレーションモデルが使われました。

まず、文献で見つかった既存のプラズマ化学反応メカニズムにおける欠点が議論され、これらのメカニズムを修正するためのアプローチを示します。 次に、純粋な c-C4F8 と CF4 での誘導結合プラズマの、自己無撞着シミュレーションの結果と、文献にある実験データが比較されます。 最後に、表面反応メカニズムや気体の圧力、放電電力、電子の統計加熱の特徴長さのような多様なモデルのパラメーターが、プラズマの特性値にもたらす影響が解析されます。 これらのパラメーターの、主要なプラズマの化学種の動力学への影響が示されます。

登壇者

登壇者インタビュー

VizGlow開発陣を代表して発表を行う Levko博士に、 この研究の応用について、そしてこの会議の目的にどのように適っているかの話を伺います。

フルオロカーボンのプラズマには、どんな応用がありますか?そして、それを議論する場に、なぜ GEC を選んだのですか?

フルオロカーボンの低圧プラズマは、エッチングのためにプラズマ産業で使われます。GECは、学術と産業の両方で、プラズマ工業の応用で働いている科学者にとって最も有名な国際会議です。

見どころはどこですか?どのような新しい情報が共有されますか?

この講演では、 プラズマエッチングの反応装置で典型的な条件に着目して、 VizGlow開発陣の、フルオロカーボン(c-C4F8 と CF4)におけるプラズマ化学反応 を開発および検証する取り組みを議論します。

研究にVizGlowをお使いですが、なぜVizGlowなのでしょうか?どのような状況や適用分野で、有効なのでしょうか?

プラズマシミュレーションでは、正確で、忠実度が高い(high-fidelity) 結果を得るために、頑強なプラズマ化学反応が必要です。 VizGlowの広範囲にわたるプラズマデータベースは、 他の商用ソフトウェアと一線を画すものです。 Applied Materials, Lam Research, Kioxia, SK Hynix, Samsung, そして Toshiba などのVizGlowのユーザー様は、 皆さん、150を超える高度に複雑で、工業分野で価値があるプラズマ化学反応を活用しています。 (この節のユーザー様名とリンク先は2022年10月6日時点の🔗原文と同一です)

VizGlowは、これらの分野で重要となる、プラズマ反応装置の、忠実度が高く、多元素で、多次元の数値モデリングとシミュレーションのために設計されています。 VizGlow開発陣は、半導体産業のリーダーの皆様が現在研究開発している実験の混合気体を元にして、プラズマの化学反応を開発しています。

これらのプラズマの化学反応は、どれほど複雑なのですか?なぜVizGlowは、複雑な化学反応で、他のソフトウェアよりも良く動作するのですか?

典型的には、プラズマの化学反応は、数百、あるいは数千の反応を含みます。 VizGlowの開発は、 できるだけ詳細なメカニズムを含めることによって、シミュレーションの忠実性を正しく保つことに注力しています。 他にもプラズマシミュレーションのソフトウェアはありますが、 我々の開発は、明確に物理現象をまず考え、忠実性を中心に考えるアプローチです。 これにより、計算的に効率的な、電子やイオンと中性化学種のようなプラズマの化学種の結合が、多様な時間スケールと空間スケールで可能になります。

今、他にどのような化学反応について研究していますか?

機密情報になるかもしれません。ですので、現在の研究については、Google Scholar や Researchgate で私(Dr. Dmitry Levko)の論文を見ていただけますか。

VizGlowが、半導体産業でどのように役に立つと思いますか?

半導体のような、活動的な分野では、良い、予測力のあるシミュレーションモデルが製品の成功と失敗との違いになり得ます。 米国ではイノベーションに拍車をかけるために数十億ドルもの費用をかけていますが、この費用は、忠実度の高い用途に使われた場合にのみ有用です。 VizGlowは、 半導体産業で、 装置のコンセプトの開発、設計の最適化、半導体プロセスとレシピの開発で頼りになることが示されたソフトウェアです。

Paper

論文

ここまでお読みいただきありがとうございました。参考論文を以下に示します。

  • Levko, D., (2022, October 6). Development of validated fluorocarbon plasma chemistry for multi-dimensional modeling of semiconductor plasma etch processes [Conference presentation]. GEC 2022 Convention, Sendai, Japan. 🔗 https://meetings.aps.org/Meeting/GEC22/Session/ER2.3
  • Levko, Dmitry, et al. “Computational study of plasma dynamics and reactive chemistry in a low-pressure inductively coupled CF4/O2 plasma.”, Journal of Vacuum Science & Technology B, Nanotechnology and Microelectronics: Materials, Processing, Measurement, and Phenomena 39.4 (2021): 042202.
  • Levko, Dmitry, Chandrasekhar Shukla, and Laxminarayan L. Raja. “Modeling the effect of stochastic heating and surface chemistry in a pure CF4 inductively coupled plasma.”, Journal of Vacuum Science & Technology B, Nanotechnology and Microelectronics: Materials, Processing, Measurement, and Phenomena 39.6 (2021): 062204.
  • Levko, Dmitry, et al. “Plasma kinetics of c-C4F8 inductively coupled plasma revisited.”, Journal of Vacuum Science & Technology B, Nanotechnology and Microelectronics: Materials, Processing, Measurement, and Phenomena 40.2 (2022): 022203.

🔗原文