動画上の動きの可視化
2023.11.07
概要
ここでは、動画上の動きをParticle Image Velocimetry(PIV)を用いて、可視化した実例を紹介します。 PIVは本来、流体の速度を計測するための手法です。通常、PIVは粒子画像に対して適用されますが、一般的な動画に適用し、動きを可視化してみました。
PIVとは?
PIVとは、Particle Image Velocimetryの略で、日本語では、粒子画像流速測定法と呼ばれています。 PIVでは、流体中に粒子(トレーサー粒子)を付加し、流体内の粒子の移動を計測することで、流速を求める手法です。 PIVは通常、以下の手順で行います。
- 粒子の付加:流体に追従する粒子を付加します。
- 照射: 粒子に光を照射し、
- カメラで撮影:2の散乱光をカメラで撮影することで、粒子画像を得ます。ここでは、通常非常に短い間隔Δtで2枚の粒子画像(t, t+Δt)を得ます。
- 画像解析:粒子画像tの粒子が、粒子画像t+Δtのどこに移動したのかを特定します。ここで、移動先を特定するのに用いる手法は、テンプレートマッチングがよく用いられます。
- 速度の計算:4で移動量が求まるので、移動量/画像の時間間隔で、速度を求めます。
一般動画での実例
PIVは、粒子画像に対し、テンプレートマッチングを行いますが、ここでは、一般画像で行った例を紹介します。 今回は、画像を格子状に区切り、区切った領域1つ1つに対して、テンプレートマッチングで移動先を求めました。
また、一般画像に適用するため、動きのある箇所のみを計算するようにしました。 移動を矢印で示した動画は、以下になります。下向きを青矢印、上向きを赤矢印としています。また、見やすさのため、10フレームの平均を表示しています。
参考文献
関連製品
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